40代でやることは、仕事を多少さぼってでも自分に費やす時間をもつことだ
なぜなら、40代でできなかったことが50代でできるわけがないし、40代をどう過ごすかで、そこから人間としてさらに伸びて、「かっこいい大人」になれる人と、伸びることができずにそのまま終わってしまう人に分かれてしまうから。
人生100年時代、どうせ年を取るのなら、「かっこいい大人」を目指したい。そのためにどうすればいいのか、「人生・大人・仕事・家庭」の4つの面から教えてくれるのが、本書になります。
この本を読んだのは、今から数年前、40歳を少し過ぎた頃だったかと思います。
その頃の僕は、猛烈に体調を崩してしまった結果会社を長期休職した後で、なんとか復帰したころでした。
これから先の自分の立ち振る舞い方法に対して悩みに悩みまくっており、この手の本を集中的に読み漁っていた時期でもあるのですが、どの本でも共通していることが、「40代は誰もが人生の壁に当たる。今までの延長線で考えるのではなく、転換点。いかに過ごすかで、第二の人生と言われる50代以降が変わってくる」ということ。
孔子の言葉に、「四十にして惑わず」とありますが、むちゃくちゃ惑います。
50代、60代になったとき、若者から「かっこいい大人」と言われたい。そのために必要な40代の過ごし方を、この本で学んでみるのもいいのではないでしょうか。
『40歳から伸びる人40歳で止まる人』をおススメできる人
この本は、以下のような方におススメできる本です。
・30代・40代の人
・50代・60代になったときに、かっこいいと言われるような大人になりたい人
・40代で、今の自分の過ごし方がこれでいいのか、将来への漠然とした不安や悩みを持っている人
今日の一冊
【書籍タイトル】 40歳から伸びる人40歳で止まる人
【著者/出版社】 川北義則/PHP研究所
【ページ数】 231ページ
【発刊】 2005年10月19日 1版1刷
本の目次
第1章 「本当の人生」は四十歳から始まる
第2章 あなたは「本当の大人」になりきれたか?
第3章 「自分」と「仕事」の関係を見直すとき
第4章 「家庭」での男の責任とは
赤ペンチェック
かっこいい大人と世の中の流行
僕はどちらかというと、流行には鈍感な方なのですが、世の中の流行に乗っても乗らなくても、正直どっちでもいいと思っています。
ただあまりやりたくないと自分の中で決めているのは、知らないうちに、自分が流行に「流されること」。
いつも最先端の流行を身に付けている人ばかりがかっこいいとは思いません。
たとえば、ローテク技術しか知らなくても、服装が時代と合わなくても、自分がそれがいいと思ってやっていて、自分の質をわきまえている人が、本当のかっこよさだろう、と思ったりします。
つまり、そこに「自分の意志」があるかどうか、これが「かっこいい大人」になるための条件かな、と思いました。
仕事は手を抜け!
激しく納得しました。
十代でやれなかったことは二十代でやれる可能性は十分あります。二十代でのそれも三十台でやれます。三十代のそれも四十代でやれそうです。ただ、五十年間の人生の中で一度もやれなかったことが、五十代になってはじめてできるようになるとは、あまり思えません。
そう思うと、四十代では、次の十年間、二十年間に向けた新たな人生の仕込みができる最後の年代なんだろうと思います。
四十代になれば、仕事も十分覚えて、多少の手の抜きどころも分かってきています。
仕事を多少さぼってでも、自分のために時間を費やそうと思えた一節です。
嫌いなことはやっぱりできない
四十歳を過ぎて思うことは、必要なこと以外で我慢したり、嫌いでも仕方なくやり続けることができる体力や気力は、三十代の頃に比べて、格段に落ちてきている、ということ。
成長するためには、自分のコンフォートゾーンを少し外れた、ストレッチゾーン(ストレスゾーン)での経験を積む必要がある、ということが書かれている本も読んだことがありますが、それはそれで否定はしないですが、自分のコンフォートの範囲内でやれることや好きで続けられることを見つけることもまた、かっこいい大人になるための条件かな、と思います。
この人なんかかっこいい年の取り方してるな、と思う人は、やっぱり自分の好きなことに夢中だったり、楽しそうに過ごしてますよね。
「悪くない」レベルではなくこれから必須のこと
第二、第三の収入源の構築、ということです。
副業、兼業も解禁されてきており、NISAもはじまって、預金ではなく投資によって自分の資産を増やしていくことが国家レベルで推奨されていますので、「悪くない」というか、これやっていかないと、この先成り立っていかないんじゃないか、というのが僕の感想。
かといって、一個前の一節に出てきたように、何をやっていきたいか、自分の好きを前提にして、苦にならず、心地よいと思え、情熱をもって続けられることは何なのか、まだ答えとなるようなものは見つかってません。。。
サラリーマンは真面目すぎる
自分のことだな、と思いました・・・。
今まで、一つのミスもなく仕事をこなすことに情熱をささげてきた部分がありますし、全ての仕事に全集中で取り組んできた方です。
その結果、体調を崩して休職する事態になった面もあります。
その他大勢の中に埋もれていても、平均的なアウトプットさえ出していれば、評価は平均的かもしれませんが、会社をクビになることもないし、上司から文句を言われることもない。
僕のように全集中で全精力を傾けて仕事をしたとしても、定年後も永遠に会社が収入の面倒を見てくれることは絶対にないし、体の面倒を見てくれることもない。
であれば、平均点でいいし、手を抜いたとしても、五十代に向け、何か別の布石を打つ方に多少の時間を割いてもいいのかな、と思います。
最後に:『40歳から伸びる人40歳で止まる人』を読んでみて
この本はこんな方におススメできる本です!
・30代・40代の人
・50代・60代になったときに、かっこいいと言われるような大人になりたい人
・40代で、今の自分の過ごし方がこれでいいのか、将来への漠然とした不安や悩みを持っている人
この本の発刊は2005年。今このブログを書いているのは2024年ですので、少し本の中の表現が時代にそぐわない部分もあり、違和感を感じたのも時代の流れ、というものかな、と感じながら読んでました。
人生100年時代と言われてますが、四十歳というと、社会に出て二十年くらいがたった年代。ここまでよく働いてきたな、と思いますが、六十五歳まで働くとしたら、まだこれからの仕事人としての人生の方が長いんですよね。
そして、働き続けなくてはならない年齢は、これからもっともっと伸びるのかもしれません。
今までの延長線上で考えるか、少し道をそらしていくことを考えるか、あるいは、二足のわらじ(二足と言わず三足、四足)を履いていくことを考えるか。
考え方は人それぞれだと思いますが、少なくても、考えてみる時間を取ることは、この先の人生のためにも、必要なことなのだと、実感しました。
そして、世の四十代の仲間たち、
第二次ベビーブームの年代、超就職氷河期を経験した年代、教育課程が変わるちょうど狭間を経験した年代、バブル期入社のおじさんたちが詰まっていて、出世の機会に恵まれなかった年代・・・
今の四十代は、少し不遇の年代なのかな、と思ったりもしますが、まだまだこれからの方が長い!
「四十、五十は洟垂れ小僧、六十、七十は働き盛り、九十になって迎えが来たら、百まで待てと追い返せ。」という渋沢栄一の言葉もあります。
若いころのように気力と体力が合わなくなります。衰えも感じます。これからはカラダのケアを第一に、そして、かっこいい五十代、六十代を迎えるために、多少本業の手は抜いたとしても、好きなことを、無理せずやっていきましょう!