今回は、誰もが知っているであろう、タモリさんについての著書です。著者は、「てれびのスキマ」というテレビ批評ブログを運営している(た?)、戸部田誠さん。
本著はタモリさん自身の過去の発言や、他者からのタモリさんに関する発言を寄せ集めたエッセイ集みたいなものです。
書かれている内容については、当時の時代背景や、その場の雰囲気もあるでしょうし、もしかしたら、誇張したものも含まれているのかもしれず、その真意は不明ですが、ただ、良いこと書いてあるんだよなーと思いましたので、いくつか紹介しようと思います。
タモリさんのことは、好き嫌いが分かれやすいタレントだと思いますが、これまで好きだった人はもっと好きになるだろうし、嫌いな人も、もしかしたら、見方が変わるかもしれません。そんな一冊だと思いました。
『タモリ学 タモリにとってタモリとは何か?』をおススメできる人
この本は、以下のような方におススメできる本です。
・タモリさんのファン
・タモリさんのことをあまり知らない人
・タモリさんの雰囲気や考え方、振舞い方に魅力を感じている人
・ものごとを悲観的に考える癖のある人
今日の一冊
【書籍タイトル】 タモリ学 タモリにとって「タモリ」とは何か?
【著者/出版社】 戸部田誠/イースト・プレス
【ページ数】 272ページ
【発刊】 2014年3月26日 初版
本の目次
序章:タモリにとって『いいとも』終了とは何か
第1章:タモリにとって「偽善」とは何か
第2章:タモリにとって「アドリブ」とは何か
第3章:タモリにとって「意味」とは何か
>第4章:タモリにとって「言葉」とは何か
第5章:タモリにとって「家族」とは何か
第6章:タモリにとって「他者」とは何か
第7章:タモリにとって「エロス」とは何か
第8章:タモリにとって「仕事」とは何か
第9章:タモリにとって「希望」とは何か
第10章:タモリにとって「タモリ」とは何か
赤ペンチェック
人間は自由になりたくない
なるほど!と目から鱗の文章でした。この一文に出会っただけでも、この本を読んだ価値はあるな、と思えた文章です。
「自由になりたい、なりたい」と口にはするんだけど、自由って、やることなすことに対する責任を全部自分が背負うことになるから、不安になりますよね。
不安になるのは精神衛生上よくないし、本能的に避けたいから、不安から逃れるために、コミュニティ(公的コミュニティである会社や国、地域、または私的コミュニティである趣味サークル。あるいは、SNSを介したネット上の繋がり)に入ろうとする。
でも、コミュニティに入る=「枠にはまる」、ことは、やっぱり自由を奪われている。
人生に後悔はない
人生100%が自分の思い通りに進むとは限らない。むしろ、うまく進まないことの方が多い。みんなどこかで、挫折や後悔をするのではないでしょうか。
どうせ挫折や後悔をするんだから、「どうしよどうしよ・・・」と先の事を悩んでも仕方ない。
挫折や後悔ありきで、物を考えられるようになれば、もっとどっしりと構えていられるようになるんだろうな、とそんな思いになりました。
バカボンのパパが正しい
バカボンのパパのセリフです。
過去は変えられないし、未来も決められず、人間はただ「今」を生きている。
「あ、失敗した」と思ったのは過去です。思った瞬間すでに過去の出来事になる。
「これでいいのだ」は、現状を肯定することができますし、「自分を過剰評価しない」、「自己肯定感を保つ」ことにもつながるのではないかと思います。
最後に:『タモリ学 タモリにとって「タモリ」とは何か?』を読んでみて
この本をこんな方々におススメできる本です!
・タモリさんのファン
・タモリさんのことをあまり知らない人
・タモリさんの雰囲気や考え方、振舞い方に魅力を感じている人
・ものごとを悲観的に考える癖のある人
タモリさんが出ている番組の中で、僕は「ブラタモリ」が好きです。あのゆっくりとした雰囲気、自然体で力が抜けているたたずまい、博識なんだけどもおごらずふるまう姿、良いですよねー。
色んなことが起こる世の中、毎日忙しく働く中で、タモリさんのように、力を抜いて、何事にもこだわらない、自然体の生き方をしたいと考えている人も多いのではないかなと思いました。
そんな生き方が良いな、と思った方には、参考となる一冊だと思います。